肩関節周囲炎患者の初期評価時におけるJOAスコアとShoulder36の関連性
石橋 昌也1、三宮 貴彦2、今井孝樹3、
1三宮整形外科医院リハビリテーション部
2三宮整形外科医院整形外科
3啓心会病院リハビリテーション科
【目的】
肩関節周囲炎患者の初期評価時における客観的評価スコアと主観的評価スコアの関連性を調査した。
【対象・方法】
肩関節周囲炎患者30例30肩を対象とし、平均年齢61.9±14.2歳、男性10例、女性20例、平均罹病期間2.2±3.5ヵ月であった。初期評価時に日本整形外科学会治療成績判定基準(JOAスコア)、Shoulder36 Ver.1.3(Sh36)を使用し、JOAスコアとSh36各ドメインの関連性にはスピアマンの順位相関係数を用い有意水準は5%未満とした。
【結果】
Sh36の疼痛 (r=0.5, P<0.01)、可動域 (r=0.55, P<0.01)、筋力 (r=0.59, P<0.01)、スポーツ能力(r=0.4, P<0.05)はJOA スコアと中等度の正相関を認め、他のドメインには関連性は認めなかった。
【結論】
肩関節周囲炎患者の初期評価時において、JOAスコアと関連性を認めるSh36ドメインは、疼痛、可動域、筋力、スポーツ能力であった。